こんにちは、ヨビコムの加藤です。
今回は前回に引き続き、コンテンツマーケティングの具体的な活用事例を紹介していきます。
コンテンツマーケティングは新しい手法のようなイメージを持たれる方も多いのですが、考え方としては昔から取り入れられており、2010年以降にコンテンツマーケティングという名称が産まれて広くアメリカで拡がっていったと言われています。
そのインターネットを利用することなく、昔からコンテンツマーケティングの考え方で収益化をしていたのが、スポーツ業界とエンターテイメント業界です。この2つの業界にはコンテンツマーケティングを知る上で相応しい事例がたくさん転がっていますので、ぜひ紹介させていただきます。特にアメリカのスポーツは収益化に大変こだわっており、それ故にコンテンツ自体もどんどん魅力的なものになりファンも増えていくという循環が生まれています。そのアメリカのスポーツの中でも特に注目したいのが、NFLの次に視聴率が高いと言われている、NASCARというレースに注目してみましょう。
NASCARとは?
アメリカではNASCARと呼ばれるモータースポーツが大変人気です。他のスポーツと同じようにチケット代だけでなく放映権、広告収入、グッズ販売などを収益源として成り立っています。レーシングカーに書かれたロゴはよく目立ち、放送時間中ずっと広告を見ているといってもいいほど、他のスポーツとも比べて広告効果が高いともいわれています。そしてもちろんレーシングカーの模型にもロゴが入ってくるため、米国中でNASCARにおける広告効果の研究もされているといえます。もちろんドライバーも大スター扱いで、ドライバーの関連グッズがどんどんと売れていくとのことです。
スポーツというとどうしても観戦のチケット代に目が行きがちですが、常にその先の人を集めて何を販売していくのかという考え方が大事であり、コンテンツマーケティングの考え方の肝になります。
もうお気づきかと思われますが、日本のエンターテイメント業界もほとんどがこの構図ではないでしょうか?少し規模が大きすぎて参考にならなかったでしょうか?そう思われたあなたは、ぜひ一度あなたのビジネスに当てはめて考えていきましょう。
レース場に来てもらうことは、あなたの商売ではどの段階にあたりますか?
NASCARではファンになってもらった後はグッズ販売やファンクラブに加入してもらいますが、あなたの商売において、ファンになってもらった後に販売する商品は何ですか?
わかりやすい例でいうと、ハウスメーカー等が身近でしょう。展示場に来てもらうために戦隊物のヒーローショーを開催したり、出店を出したりしています。いわゆるこの部分が、NASCARでいうところのレース場に来てもらうことに当たります。そして住宅を販売することがグッズ販売やファンクラブにあたります。
マーケティングの世界では、前者をフロントエンド、後者をバックエンドと呼んでいます。
魅力的なコンテンツを用意するにはコストがかかる?

紹介したNASCARのような事例でなくとも、プロ野球やJリーグでも全く同じビジネスモデルになっていないでしょうか?また最近では新日本プロレスがコンテンツマーケティングによる収益化に成功しており、業績を大幅に回復しています。
そして、もうお気づきかと思いますが、フロントエンドとなる魅力的なコンテンツをオフラインで作り出すためには規模がでかすぎる(莫大なコストがかかる)ということなのです。
ではなぜ2010年以降にアメリカで急速にコンテンツマーケティングが普及したのか。その答えは簡単です。
それは、インターネットを活用して誰でも情報発信ができる時代になったからなのです。誰でもインターネット上に何万人・何百万人もの人を呼びこむことができる場所を作ることができようになったからこそ、今回紹介した事例はもう大企業だけの考え方ではなくなったのです。前回紹介したようなサイトが良い例です。インターネットというと全国に情報を発信するためのものと勘違いされている方が非常に多いですが、本質を誤解しています。
インターネットは私たちのような中小企業に誰でも”名古屋ドーム”を持つことを可能にしてくれたのです。そこでプロ野球を開催するのも、アーティストのライブをするのも、就職EXPOを開催するのも、すべてあなたの自由です。入場は無料かそれとも有料なのか、地元のお客さんを呼ぶのか全国から呼ぶのかもすべてあなたの自由。
コンテンツマーケティングを実践するのはオンラインでもオフラインでもどちらでもかまいません。大事なことはバックエンド商品を買ってもらいたい人から、魅力的だと感じてもらえるコンテンツを用意することができるかどうかなのです。そして、それは必ずしもお金をかけなければできないという訳ではないのです。
まとめ
・あなたの商売におけるフロントエンドとバックエンドはありますか?
・コンテンツはバックエンドと関連性があって魅力的だと思ってもらえるものを。
・中小企業であればコストがかからないインターネットを活用したコンテンツから始めてみよう。
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