スター・ウォーズに見るキャラクターの可能性

こんにちは、ヨビコムの加藤です。6月29日(金)ついに『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の劇場公開がスタートします。スター・ウォーズファンとしてはぜひ見逃せない作品。ハン・ソロ=ハリソン・フォードのイメージが確立してしまっているため、受け入れられるのか少し不安もありますが、でもやっぱり楽しみ。

この映画はコンテンツマーケティングのさらに先を行っていると感じましたので、本日はキャラクターから考察するコンテンツマーケティングについてのお話をさせていただきたいと思います。

メディアとキャラクターの関係

現在、キャラクターグッズというのは様々な場所で様々な種類のものが販売されているかと思います。その人気キャラクターたちの多くは映画、テレビ、雑誌などの何らかのメディアから発信されて著名になったというのはご存じでしょうか?その例をいくつか見ていきましょう。

映画/テレビキャラクター

キャラクターが生み出される代表がやはり映画やテレビ。海外では、ディズニーのほとんどのキャラクター、バックス・バニーやダフィー・ダックで人気のあるワーナー・ブラザースのルーニー・デューンズなども、元は映画、そして後にテレビがその発信メディアとなっています。

日本でもこのカテゴリのキャラクターはものすごく多いような気がしますが、実際にはそのキャラクターの初登場は雑誌での連載であることが非常に多く、純粋なテレビキャラクターは「ウルトラマン」「機動戦士ガンダム」「新世紀エヴァンゲリオン」などで、それほど多くはないようです。

漫画雑誌・コミックマガジンキャラクター

日本独特のこれらの雑誌メディアは、日本の文化ともいわれるほどの発進力を持っており、ここから誕生したキャラクターは数知れず。誰でも知っている著名なものだけでも、「セーラームーン(講談社・なかよし)」「ちびまる子ちゃん(講談社・りぼん)」「アンパンマン(フレーベル館・キンダーおはなしえほん)」「ドラえもん(小学館・小学一年生他)」など挙げだしたらキリがありません。

アメリカでも「コミックス」「パルプマガジン」という雑誌メディアの分野があり、スパイダーマンやアヴェンジャーズの全キャラクター、そしてスーパーマン、キャットウーマン、ディック・トレーシーなどがこのカテゴリから誕生したキャラクターに当たります。メディアの規模や種類、発生しているキャラクターの数はこの分野では日本とアメリカが世界の他の国を圧倒しているといってよいでしょう。

絵本キャラクター

もともと絵本のキャラクターとして歴史が長いものには、「ピーターラビット(イギリス)」「ムーミン(フィンランド)」「ミッフィー(オランダ)」、そして今ではディズニーのキャラクターの一員となっているA.A.ミルン原作の「くまのプーさん」などがあります。

日本では2003年頃からテレビキャラクターが飽和し始め、消費者が何か違ったキャラクターを求めだしたことに端を発する需要だったようです。とくに母親が購買の決定層となる幼児から小学校低学年向けの商品では、絵本キャラクーの方が、テレビキャラクターよりも知的に見えるという要因などもあったようですが、細かい話は割愛させていただきます。

ゲームキャラクター

この分野も世界的に見て日本がトップを切って走っているカテゴリーです。この分野の主なキャラクターは「ポケモン」「スーパーマリオブラザーズ」「ドラゴンクエスト」などがありますが、「ポケモン」のように、ゲームから漫画雑誌へ、そしてテレビ放映から映画へと、メディアの幅を広げていって、ついには世界に冠たるキラーコンテンツの名をほしいままにする地位まで上り詰めたキャラクターもあります。

新聞キャラクター

新聞も今では4コマ漫画を毎日掲載しないところが増えてきていますが、かつては4コマ漫画と新聞の名前が誰もがリンクするくらい新聞にとって重要なコンテンツだったようです。このカテゴリに当てはまるキャラクターと言えば、「サザエさん」で、現在でもライセンスで大きな規模の売上を作っているようです。アメリカの新聞キャラクターでいうと「スヌーピー」も実は新聞漫画から生まれたキャラクターで、1950年に連載が開始され、世界の2400の新聞に連載されるほど愛されるキャラクターへと成長を遂げていったのです。

キャラクター自身がお金を生み出し始めた

キャラクター自身がファン獲得に乗り出した

このように多くのキャラクターが強力なファンを作り出し、コンテンツを収益化してきました。お金の流れとして、コンテンツ(作品)=客寄せパンダと理解している方も多いかと思います。ジョージ・ルーカスはスター・ウォーズという作品を製作する時、興行収入のほとんどを配給会社に渡す約束をしてしまっています。しかし、結果的にルーカスがあそこまでの地位やお金を手にしたのは、ライセンスでの売上によるおかげというのは下記の記事でも記載しているとおり。

地域で必要なマーケティング力

客寄せパンダ=『スター・ウォーズ』

利益となる商品=ライセンス料(ハン・ソロなどのキャラクターグッズ)

わかりやすく表現すると上記のような役割であると思うのですが、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』でも当然下記の通りになります。

客寄せパンダ=『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』

利益となる商品=ライセンス料(ハン・ソロなどのキャラクターグッズ)

注目していただきたいのは、これまでは利益となる商品だった『ハン・ソロ』が今度は客寄せパンダになりました。ただのスピンオフムービーだと言われればそれまでですが、私は利益となる商品自体が再びファン獲得のための営業を自ら行い出したという風に見えました。もちろん人の手で製作しているものなので、ハン・ソロが独りでに動き出して映画を撮っているわけではないのですが、強いコンテンツを作るとどんどんお金を生み出す循環ができてくるのだなと確信を致しました。

まとめ

コンテンツマーケティングの定義をおさらいすると、価値あるコンテンツを作り、顧客を育て、ファン化するという流れを作って商品を販売していく手法ということでした。今回の事例がかなり特殊なケース過ぎたので、あなたのビジネスのヒントになったかどうかはわかりませんが、生きたコンテンツを生み出すことができれば自然とお客さんが集まる流れができてくるのではないでしょうか?私も『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーズ』を劇場に見に行って、自社のファンになってもらうための施策を考えようと思います。

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